義母の家で“怪奇現象”を調査してきた結果

実家の状況を確認しに行きました。まずは家の外と隣のアパートからチェック。家の様子は全く何も変わっていない。雲の巣や雑草が私の背丈ほどに生い茂っている状態。普段ならこまめに庭の手入れもしていたと思いますが、これには少し違和感も覚えました。よほど余裕がないのかな?と。

隣のアパートですが、義母の言うような”拡声器”、私が判断するに“スピーカー”のことだと思いますが、そういう類のものはアパートのどこを探しても見つかりませんでした。当然そうだろうなと。

この時まで、私の頭の片隅には義母の様子や言動への疑念がありました。話や様子がいつもと違うし、話の内容も破綻していること。もしかして精神的なストレスなど、何かそちらの病気なのではないか?ということです。それが確信に変わったのはこの時でした。

「おかあさん、特に変なところはないと思うよ。音だって聞こえないし」

義母にこう話をしてみたところ、返事が返ってきました

「そうかしら?ほら、聞こえない?ゴーンゴーンって」

「ほら、私の名前を叫んで「お前が悪いー!」って叫んでるでしょ?」

「怖いわ〜」


妻と顔を見合わせた瞬間、二人とも何か言いたかったのですが、阿吽の呼吸でこの場をおさめることに終始しました。この時、義母が壊れそうな雰囲気だったからでしょう。

「おかあさん。一旦落ち着きましょう。とにかく何もないよ」

「ところでちゃん子はどこに居るの?いつものお出かけ?」

「え?ちゃん子は今居ないわよ。どこに居るのかしら?」

「え〜〜〜?いつから居ないの?」

「夏頃だったかな・・・」

「どこに行くのかも言わずに出てったの?」


「そう。私と口論ばかりしていて。嫌になったんでしょきっと。たぶん旦那(以下わかめ君)のところに行ったのかな〜」

「私にここ出て行け〜!って包丁をつきつけてきたり、すれ違う時にドン!と押してきたりして、わたし倒れそうになったりしたからさ。そういうことしてたんだよ、ちゃん子は」

「へ〜。ずいぶんだね」

「ところでおかあさん。まだ声とか音聞こえる?」

「あれ?今は聞こえない。あ〜良かった。今までずっと聞こえていたんだけどね。どく君のおかげだね。ありがとうね」

「まずは落ち着こうね。音は聞こえないから、安心して」


「わかった。でも夜になるとまたやり始めるからね。太鼓ドンドンと。玄関にたってわたしの名前を叫んで「出てこい!」とか言うからさ。怖いのよ」

「安心して」

「わかった」

衝撃的な展開でした。ちゃん子とわかめ君と義母についての騒動は、長い話になるのでまた機会を改めて書いてみます。

それにしても義母。やばいな!と瞬時に気が付きました。これは大事になりそうだなと。不安な要素が見えすぎて気持ちが暗くなってしまいました。