義母。食器用スポンジで排水溝を洗う

「ちょっと?なにしてんの?」

発見した瞬間、絶叫してしまいました。難聴なので、タイムラグがありましたが、自分が指摘されていることには気がついた様子。

いやいや・・・これまじめに退院して良いレベルだったのか?それともこれって今までやってきた癖か何かなのか?この行動の間違いはいくつかあると思います。ちょっと整理してみます。分析してみると意外と怒りもマイルドになる気がするので。

  • 他人の家にきて早々、家主に何も聞かないまま行動すること
  • 仮に自分の家でやっていたとして、これが衛生的に問題あると思っていなかったのか
  • 一般常識的に、自分のルールでは良しとしても、対外的にはやらない行為だとは思わなかったのか

    こういう疑問を感じました。私だって自分の家では家族の前でオナラもしますが、他人の家では余程関係が深くならない限り、まずやらないよなと。初めからそんな失礼というか、マナー違反ってしないよなと。で本人に早速問いただしてみました。

「これ、食器用スポンジなんだけど。誰に聞いてこれで排水溝掃除して良いって言われた?」

「聞いてない」

「だよね?ならなんで自分の判断で人の家のもの勝手に使ったの?」

「排水溝用だと思ったから」

「そう思ったから使ったのだろうけど。このスポンジ、子供の水筒とか洗う専用のやつなんだけど」

「あ〜。ごめんね。わからなかった」

「わからなかったんでしょ?ならなぜよりによって排水溝掃除に使うわけ?大丈夫(アタマ)?」

「実家でもやっていたから」

「うん、うちは実家じゃないよね」

「ごめんね。」

「排水溝を二度と触らないで。掃除なんてお願いしてないから」

「わかった」

私の言葉はこれでも本当に抑制したつもりです。怒りが込みあげてきましたが、なんとか抑えてしゃべったつもりです。なぜ怒るかって?毎日これで子供の水筒を洗っているから。もしこれを発見せずに使っていたらと思うと気持ちを抑えることは無理でした。

やっぱイっちゃってるな。そう判断するのに時間はかかりませんでした。頭の様子がオカシナ老人と暮らしていかなきゃならないんだなぁ・・・今後どうなるんだろうか?と軽くショックを受けました。

それにしても。怒られていた時の半笑い・・・とんでもない非常識なことをして怒られたのに、何ヘラヘラしてんの?と。腹立つなぁ

この瞬間、義母への同情や愛情などという気持ちは一気に失せてしまった気がしました。

義母の退院と在宅介護のスタート

これから四六時中顔をあわせた生活が始まるのかと思うと気が重くて仕方なかったです。自分たち家族で建てた家なのに、半分自分たちのものではなくなる気分でした。母は笑顔で帰宅。幻聴はもうなくなったとの本人談。本人が言うならそうなのでしょう。この系統の病気の厄介なところは、一見ごくフツーな人に見えて、中身はイッちゃってるというところでしょうか。イッちゃってるは失礼な表現かもしれないですが、義母をみている限り、この表現しか思い浮かばないので、しばらく使うと思います。

入院生活は辛かったとのこと。周りも同じような症状の人ばかりで、母いわく同室のみんなが、常識では考えられない話ばかりしていて頭がおかしくなりそうだったとのこと

「あなたもね」

私の心の声です。

薬が相当効いているためか、呂律がまわらないこと、表情も乏しいこと、問いかけへの反応が薄いこと、体の動きがあやしくひとりで歩くのが困難なことがわかった。

明日からの生活が介助で大変になること、そしてリハビリが必要なことを認識しました。

義母の受け入れ準備(受け入れ側の心構え編)

受け入れる側の心構えです。これも重要だと思います。家族間で話し合いをしてみました。

  • 義母がどのレベルの体(精神状態)で同居になるのだろうか
  • 義母の性格、価値観はどうなのか
  • 通院や見守り、日常的な介護の分担はどうするか
  • 子供にも手伝ってもらうことがあるのか

さしあたりこの程度を考えてみました。義母の精神状態については既にお見舞いをしていたので理解していました。幻聴はなくなったけど、以前聞こえた声は実際にあったものだと理解しているような状態です。つまり、幻聴がなくなっただけで妄想はそのままって話ですね。このあたりは家族全員で見守りしましょうと。

体については、まるっと3ヶ月入院していたので足はフラフラ状態でした。ひとりで歩くのもままならないような感じなので、身体介護もしばらくは必要だと。

性格ですが、妻いわく、まあ意外と面倒だと思うということ。それ以上はゴニョゴニョ・・・と言う感じだったので、まあ想像はつきました。蓋を開けてのお楽しみという感じでした。価値観については未知数ですね。私の経験上、性格と価値観ってほぼ一致しない人が多いので実際にみてみないとわからないです。

通院や見守りは必須ですね。これは確定。要リハビリという感じなのでしょう。

子供の手伝いってことですが、手に負えるレベルの体と精神状態ではないので、酷すぎるので子供は関知させないことで一致。

私が妻からいろいろ聞き取りをしてみた感想ですが、この時はまだ楽観的でした。穏やかな性格なのは承知していましたが、一方で執念深く粘着質なところも垣間みていたので、そこをどううまく付き合っていけるかなと考えていたと思います。

義母の受け入れ準備(リフォーム編)

年をまたぎ、実家の整理やら親戚筋へのお知らせも順調に進んでいました。来週退院予定の義母を今後亡くなるまで受け入れることになるため、準備をすることになりました。作戦会議ですね。細々としたものを挙げればキリがありませんので。

介護をするご家庭は、概ねこのような大枠で介護のことを考えるのだろうと思います。重要なのは介護される側とする側の生活の質。ズバリこれに尽きます。どちらを疎かにしてもうまくいかないですから。

というわけで、まず必要なのは義母の部屋ですね。衣食住の住。超重要ですね。我が家では10,000パーセント同居を想定していなかったので、部屋を新設する他ありません。そして付随する改修もあわせて行うことに。

  • 義母の部屋
  • 玄関ホール
  • 2階の一室をサブリビング化
  • 2階のトイレ
  • カップボード(キッチンの収納スペース)の入れ替え
  • 洗面所の衣類スペースの増設
  • 駐車場の拡張
  • アプローチのバリアフリー化
  • 玄関階段の手すり設置
  • 2階部屋の分割(1部屋追加しないといけなくなったため)

案外多いんだなと驚きました。なんとなくですが、部屋さえ作ればなんとかなるでしょ!という安易な考えでいましたが、そうはうまくいかないことを、プランを進める上で思い知らされました。

リフォームの詳細についてはまた後日説明したいと思います。

それにしても・・・お金かかるよな〜。義母の持参金はゼロなのに。なぜこちらで全額負担しなければならないのかな?と思わずにはいられなかったです。