義母が「もう出ていく」という法則を発見

義母は同居開始してからというもの、定期的に「わたし、出ていくから」と言ってくる時があります。その都度カレンダーに記録をつけているのですが、そこにある法則があることを発見しました。

失敗が連発した後にそうなる

カレンダーを見ていると、出て行きたいと発言した日から数日から数週間前の間で、失敗を連発していることに気がつきました。例えば

  • 食べこぼしの連発
  • 薬の飲み忘れの連発
  • 物忘れが多い

こんな感じ。私たちにとっては、「直せば良いだろう」程度で考えていることも、本人にとっては意外と深刻に受け止めているのだと理解できました。もちろん、私も注意する時は度重なる場合など特に注意しています。

「お義母さん。注意ばかりになるのが申し訳ないです」

「いいよ。言ってもらわないとわからないから」

「何度も言って申し訳ないけど、最近薬の飲み忘れ多いと思うのね。あまりにも多いとまた薬の効きが悪いとかいう話になってしまうし、それはそれでお義母さんの体調的にも影響は出てくるから、しっかり守って飲んでほしい」

「そうだね。なんか忘れてしまうんだよね・・・」

また次の日

「お義母さん。またまた注意で申し訳ない。食べこぼし、気がついていないと思うけど、先週やってまた今日もなんだよね。椅子ちゃんと引いてもらってるかな?」

「なんかわすれちゃうのね・・・ごめんこぼしてた?」

「シチューだから布に染み込んで結構大変なんだよね・・・」

「悪いわね。本当にごめん。注意しているつもりなんだけどさ」

こんな感じで立て続けに指摘が入ると、どうやら本人は「自分は何もできない」「迷惑ばかりかけてる」「それなら私がひとりで生活したほうが良い」となるようです。

ということを想像していたので、実際本人に聞いてみました。

「お義母さん。ちょっと質問しても良い?」

「良いよ。」

「よくお義母さん『私、出ていくから』って言うけど、あれは本当に出ていくつもりあるのかな?」

「・・・いや、たぶん生活できないわね。だから施設とか?なのかなと思う。無理かしら?」

「う〜ん。無理というわけではないけど、お義母さんの年金と資産をみていると、ちょっと厳しいのかな?と思う。まだ体が動くから、サービス利用の上限単位も低いから、自己負担が増えると思うよ」

「難しいことわからないけど、うまく行かないかなぁ?」

「前もお話したけど、仮に一人暮らししたとして、食事やら薬やら通院やら身の回りのこと、誰にお願いするつもりなの?」

「いそこ(妻です)しか居ないわね。というかどく君になるわね。それは申し訳ないよね」

「・・・ということは、結局お義母さんが家を出るだけってことにならない?」

「はぁ・・・そうだわね。意味がないのね。私もひとりでは生活できないって、最近いつも思ってる。こんなに何もできなくなって、恥ずかしいのね」

「気持ちだけが先走って、感情的に『出ていく!』って思うのかもしれないけど、現実的にはほぼ不可能というか、今のお義母さんの状況ではなかなか厳しいのかなと思う」

「そうだわね。ごめんね困らせるようなこと言って。なんかどうしても迷惑をかけてる気持ちが強くなって、逃げたくなる時があるのね」

「私が注意していることは、お義母さんを攻撃しているわけではないのね。ただ直してもらわないと、みんなの生活が困ったり、不快だったりすることがあるから言ってるのね。お義母さんが自由に快適に生活したい気持ちと同じく、我々も自由に快適に暮らしたいの。それは同じね。そのために最低限守るルールがあるわけでさ。それは守ってほしいという意味での注意なの。嫌がらせとか、邪気に扱ってるわけではないから、勘違いしないでね」

「それはよくわかってるの。私が何度も同じ失敗したり、やめられないことが原因だからさ。自分のできないところがわかっているのに、何度もやってしまうことに自分ががっかりしているから。みんなに嫌われているのかな?とか感じて」

「確かに回数が多くなると、イライラすることもあるよ。だけどその場面だけね。お義母さんの病気のことも、いままでの生活習慣をすぐに変えるのは難しいのはこちらも十分承知しているから。だから出来る限り、こちらが教えたこととか、張り紙したようなことを思い出すようにしてほしいし、何も考えないで適当にやるような気持ちだけはやめてほしいのね」

「わかった。そう言ってもらえてありがたい。いろいろ話をしてもらってちょっと気が楽になった」

「ちょっとずつ頑張っていきましょう」

私自身も注意をしなければなりません。抑えているつもりが、たまに感情的になって言葉を発していることもありますし、意地の悪い質問をしたりもします。その都度気がついて修正していますが、これは私の問題で悪いところ。義母の人格を尊重しなければならないなと反省。

問題の原因はとても単純なところにありました。これは今後解決していけそうだと思いました。