思いつき行動が迷惑な理由

本人からすれば「やりたいことをやっているだけ」。介護する側からすれば「他のことを考えてない身勝手な行動」。視点が違うと捉え方が180度変わるということですね。

義母が突然、買い物をしてきました。本人いわく、八百屋さんのようなところで買ってきたそうです。場所もわからないし、近所にあったのかな?というくらい見たこともないので、どこのことかも良くわかりません。

玉ねぎ、キウイ、バナナを買ってきました。400円だそうで、ずいぶん安いような気がします。何を買ってこようと、それは問題ないのですが。その後のこちら側の対応が面倒だなと。買い物したばかりなところに追加で要らない野菜。バナナは数本だから食べれば良いとして、大量の小さなキウイ。これ剥くのも一苦労です。義母が勝手に剥ける?剥けるけど、どうやって剥くのかとか、剥いた後の処理はいろいろ見てきたので、とても任せられるような状態ではない。端的に言うと、衛生観念に問題があるから正直やってほしくないということです。

ただでさえやることたくさんあるし、年末だし、気ぜわしいのに、やってくれるよなと。

本人からすれば「自分で毎日食べようかと思って」と言っていますが、これを今やっている糖尿病の食事制限に追加するということだよね?と。しかも義母はこの計算を全く理解しないので、1日に何個も食べて、数日で食べ切ってしまうような人です。歯止めが効かなくなるのはもう経験済みなので、ここは注意しておかないと。

「お義母さん、これどうやって食べるつもりなの?」

「毎日一個ずつ食べようと思って」

「それなら、デザート出していたもの削るからね。それと、毎日一個と言うけど日持ちしないものもあるので、食べきれない量なのでは?」

「大丈夫、まとめて食べるから」

「・・・いやだからそうなるんでしょ結局。まとめて食べるって。黒飴とおんなじことやってるじゃん」

「余計なことしちゃったかな?」

「いや・・・買ってくるのは構わないけど、自分で管理もできないんだから、それ誰が処理するの?っていう話なのね。せめて、買った後のことを考えてほしいと、何度も伝えてきたはずなのですが・・・」

「・・・」

糖質計算しながら、1日の適切量を調べて、果物が痛まないように冷凍保存しながらかな?とか。冷凍する場合カットしてからじゃないと配膳するときに手間がかかって嫌だなとか。本当にいい迷惑です。それをやるの誰なの?って言う感じです。

先週、糖尿病内科で「お薬の効きが悪くなっていて、肝臓の数値が悪いので薬を変更しました」と言われてきました。変更した薬は、今までよりも血糖値が上がるようになるという薬のようでして、先生から「血糖値上がると思うので、食事注意してくださいね」と言われてきたばかりでした。ただでさえ削るところがなくて困っていた食事のメニュー、どうするんだ?と思っていたけども。義母にはこういう裏側の作業など見えていないのでしょう。用意されたものをただ食べるだけ。食べたいものがあれば、衝動的に買うだけ。

イライラだけが募ります。

義母が「もう出ていく」という法則を発見

義母は同居開始してからというもの、定期的に「わたし、出ていくから」と言ってくる時があります。その都度カレンダーに記録をつけているのですが、そこにある法則があることを発見しました。

失敗が連発した後にそうなる

カレンダーを見ていると、出て行きたいと発言した日から数日から数週間前の間で、失敗を連発していることに気がつきました。例えば

  • 食べこぼしの連発
  • 薬の飲み忘れの連発
  • 物忘れが多い

こんな感じ。私たちにとっては、「直せば良いだろう」程度で考えていることも、本人にとっては意外と深刻に受け止めているのだと理解できました。もちろん、私も注意する時は度重なる場合など特に注意しています。

「お義母さん。注意ばかりになるのが申し訳ないです」

「いいよ。言ってもらわないとわからないから」

「何度も言って申し訳ないけど、最近薬の飲み忘れ多いと思うのね。あまりにも多いとまた薬の効きが悪いとかいう話になってしまうし、それはそれでお義母さんの体調的にも影響は出てくるから、しっかり守って飲んでほしい」

「そうだね。なんか忘れてしまうんだよね・・・」

また次の日

「お義母さん。またまた注意で申し訳ない。食べこぼし、気がついていないと思うけど、先週やってまた今日もなんだよね。椅子ちゃんと引いてもらってるかな?」

「なんかわすれちゃうのね・・・ごめんこぼしてた?」

「シチューだから布に染み込んで結構大変なんだよね・・・」

「悪いわね。本当にごめん。注意しているつもりなんだけどさ」

こんな感じで立て続けに指摘が入ると、どうやら本人は「自分は何もできない」「迷惑ばかりかけてる」「それなら私がひとりで生活したほうが良い」となるようです。

ということを想像していたので、実際本人に聞いてみました。

「お義母さん。ちょっと質問しても良い?」

「良いよ。」

「よくお義母さん『私、出ていくから』って言うけど、あれは本当に出ていくつもりあるのかな?」

「・・・いや、たぶん生活できないわね。だから施設とか?なのかなと思う。無理かしら?」

「う〜ん。無理というわけではないけど、お義母さんの年金と資産をみていると、ちょっと厳しいのかな?と思う。まだ体が動くから、サービス利用の上限単位も低いから、自己負担が増えると思うよ」

「難しいことわからないけど、うまく行かないかなぁ?」

「前もお話したけど、仮に一人暮らししたとして、食事やら薬やら通院やら身の回りのこと、誰にお願いするつもりなの?」

「いそこ(妻です)しか居ないわね。というかどく君になるわね。それは申し訳ないよね」

「・・・ということは、結局お義母さんが家を出るだけってことにならない?」

「はぁ・・・そうだわね。意味がないのね。私もひとりでは生活できないって、最近いつも思ってる。こんなに何もできなくなって、恥ずかしいのね」

「気持ちだけが先走って、感情的に『出ていく!』って思うのかもしれないけど、現実的にはほぼ不可能というか、今のお義母さんの状況ではなかなか厳しいのかなと思う」

「そうだわね。ごめんね困らせるようなこと言って。なんかどうしても迷惑をかけてる気持ちが強くなって、逃げたくなる時があるのね」

「私が注意していることは、お義母さんを攻撃しているわけではないのね。ただ直してもらわないと、みんなの生活が困ったり、不快だったりすることがあるから言ってるのね。お義母さんが自由に快適に生活したい気持ちと同じく、我々も自由に快適に暮らしたいの。それは同じね。そのために最低限守るルールがあるわけでさ。それは守ってほしいという意味での注意なの。嫌がらせとか、邪気に扱ってるわけではないから、勘違いしないでね」

「それはよくわかってるの。私が何度も同じ失敗したり、やめられないことが原因だからさ。自分のできないところがわかっているのに、何度もやってしまうことに自分ががっかりしているから。みんなに嫌われているのかな?とか感じて」

「確かに回数が多くなると、イライラすることもあるよ。だけどその場面だけね。お義母さんの病気のことも、いままでの生活習慣をすぐに変えるのは難しいのはこちらも十分承知しているから。だから出来る限り、こちらが教えたこととか、張り紙したようなことを思い出すようにしてほしいし、何も考えないで適当にやるような気持ちだけはやめてほしいのね」

「わかった。そう言ってもらえてありがたい。いろいろ話をしてもらってちょっと気が楽になった」

「ちょっとずつ頑張っていきましょう」

私自身も注意をしなければなりません。抑えているつもりが、たまに感情的になって言葉を発していることもありますし、意地の悪い質問をしたりもします。その都度気がついて修正していますが、これは私の問題で悪いところ。義母の人格を尊重しなければならないなと反省。

問題の原因はとても単純なところにありました。これは今後解決していけそうだと思いました。

介護をやっていて陥るジレンマ

介護をやっていると、2つの思いに板挟みされることがあると思います。

  1. ルールを守らせて、こちらの介護の手間が少しでも減るようにコントロールしたい
  2. なるべく自由にしてもらって、残り少ない余生を楽しく過ごしてほしい

この2つは矛盾するものだと思います。片方は強制、片方は開放。どちらかを優先させればどちらかが犠牲になります。先日、考えさせられる出来事がありました。義母との会話からです。

「最近は調子どうですか?」

「体も調子良いし、食事も美味しく食べられるし。ほとんど聞こえなくなっているから良いわね」

「それはよかった。何かやってみたいこととかないの?」

「前はあったんだけど、最近気力がなくなってしまってね」

「高齢になると誰でもそれが普通って、この間デイサービスの人も言ってたよ」

「そうなんだ・・・。何かしなきゃ!って思うんだけどね」

「それが逆に義務的になると、ストレスになるんじゃない?無理はしないほうが良いと思うよ。でも、何もやらないとなるとそれはそれであまり良くないのかもしれないしね」

「そうね。散歩だって本当は面倒だから行きたくないけどね」

「だよね。暑い寒いでわざわざ歩きに行くのもね。お買い物散歩とかはどうなのかな?」

「また変なの買っちゃうからさ〜。私、甘い物とかどうしても食べたいもの買ってしまって。抑えられなくなってしまうから」

「敬老パス使って、たまにバスとか地下鉄の旅とかは?。無理か・・・迷子とか足腰がフラフラになるから・・・」

「この間、帰ってこれなくなってしまったからさ。前はできていたのにね」

「・・・」

という会話がありました。この中でコントロールしていたのが、買い物と乗り物での外出です。前例があってどちらも数回ひと騒動を起こしたものだったので、しばらく止めてと言っていました。本当なら自由に買い物を楽しんでもらったり、バスとか地下鉄を使って公共施設でのんびりしてきてもらうなんていうこともできるかな?と思っていたのですが。今の義母にとってはどちらも非常にハードルが高いものです。

  • 耳聞こえない
  • すぐに歩き疲れる
  • 階段を登れない
  • お金の勘定が微妙
  • 判断能力の低下

などなど。前回の買い物で、飴買ってきたりするのはまだ許すとしても、毎回大量に食べないものを買ってこられても、流石にこっちも処理に困るので。外食してきてと言っても、あまりひとりで食べ歩きなどやったことがないようなので、逆にストレスになるようなことを以前言っていました。

自由にはやってほしいのですが、その自由のさじ加減がぶっ飛んでいる人で困っていました。以前の私のトラウマもありますし・・・悩ましいところです。

外出先でのお漏らしで大騒動

5月の頭に連続、その後デイサービスでも何度か。ひと月に一度のペースになっていました。一応本人には紙パンツを履く約束をしていたので、それを確認もしないまま少しルーズになっていました。

今日は精神科の定期通院だったので、車で義母を病院へ送り、付き添いを行うことになりました。いつものように駐車場に止め、病院の入り口でコロナチェックとコロナ疑いの問診を行います。ここで異変が。入り口で義母が検温機を通らずに入ってこようとして、係員さんに止められていました。義母の顔をみて、何か変だなとこの時思いました。義母は何かあると周りが全くみえなくなり、声も聞こえなくなる人です。猪突猛進とはこのことかと思うほどです。なんとか検温をパスすると、私に声をかけてきました

「先にトイレ行ってくるね」

「わかった」

あ〜そうか。トイレに行きたくて急いでいたのね。よっぽど詰まっていたんだろうなと。待っている間に、私だけコロナ疑いの問診に記入をすませて、診察カードを出力して待合で待っていました。10分ほど経ったでしょうか。義母は行動がとにかく遅いので、トイレでこのくらいはかかるのだろうなと。排便の方だったのだろうと思いました。そこからさらに10分経過。さすがに遅いよなと。もしかしてトイレで倒れたとかないよね?と、義母が入っていったトイレの前で待ちます。そこからさらに5分でしょうか?私も係員さんに声をかけて確認してもらおうかと思った矢先、義母が戻ってきました。明らかに歩き方がおかしい。いつもぺんぎん歩きなのですが、なんとなく腰を曲げている様子。なんだろう?ちょっとひっかけたりしたのかな?と思いました。

「問診に記入して」

「わかった」

この時、隣にきた義母からかすかな便臭がしましたが、排便のあとだろうと思って、ずいぶん臭いが残るうんちするもんだと思って特に何も気にせず受診科へ向いました。

この大学病院の精神科は、とにかく診察が早い。順番待ちどおりに呼ばれるか、前倒しで呼ばれることも多いです。義母の番です。

「特におかわりなく?」

「まあ、いつもどおりちょっとオカシナ程度ですね」

「あ〜。まあね。たまよさん?聞こえる?」

「はい。」

「さいきんはきこえない?」

「はい、きこえません」

「まあ、ちょっとは聞こえたりしているんだろうけどね。とりあえず継続しましょう。以上です」

無駄のない良い先生です。いつも感謝しています。診察が終わって、会計用の受診カードが渡されるのを待っていました。義母と並んで。あれ?やっぱり排便の臭いがする。義母にこそっと話しかけてみた。

「お義母さん、もしかしてうんちしたの?」

「・・・漏らしてしまった・・・」

「なんで今言うの?・・・さっきのトイレででしょ?」

「そう」

「なぜ隠す?」

ちょうど受診カードが返ってきたので、受け取って会計に向かいます。その時、人目の少ない廊下の影で、義母の様子をチェックしました。

  • ズボンのお尻が股のところまで濡れていた
  • 着ていた上着の裾に便がべっとり付着
  • インナーにも同様

こんな感じでした。

「下着とかどうしたの?」

「捨ててきた。ゴミ箱に」

「うんちついたまま?それはないでしょ〜」

「洗ってから」

「なんでこんなに服についてるの?うんち付いた手で触ったらこうなるのわかるでしょ?」

「・・・」

このズボンを脱ぐと下は丸裸ですし、着替えと言ってもそんなもの持ってない。買える場所もない。車できたからには、乗せてさっさと帰るのが1番ベストだなと。でも待てよ。車にこのまま乗せたら、ズボンについてものが染みてしまうじゃないか!最悪だ・・・

病院併設のコンビニで新聞を購入。ビニール袋は車にあるし、幸いなことに車には防水カバーを積んでいました。これでなんとかなります。防水カバーをしき、その上にビニール、その上に新聞紙ということでそこに義母を乗せて、動かないように!と注意。なんとか事なきをえて、帰宅することができました。

家に帰って、衣類の洗濯。車の清掃をしました。衣類は先洗いをしてから洗濯機へ。本当は全部捨てたいけど、さすがに捨てられるようなものでもないし。洗濯後は槽洗浄を行いました。

「あのさ・・・何度言えばわかるの?やってしまったのは仕方ないから、教えてって言ってるよね?」

「・・・」

「あのまま隠して乗るつもりだったの?」

「・・・」

「どういう神経しているのか、理解できません。次からは必ず教えてください」

「ごめんね。迷惑ばかりかけて。すみません」

これ以上責めても仕方ないので、本当は山ほど文句を言いたい気持ちを抑えて注意だけしておきました。ちなみに、義母はまた同じことをしても、絶対に教えません。断言します。いままで一度も自分のミスを教えてきたことがないからです。私は、人様に迷惑がかかるような嘘や隠し事をしないこと。と教育を受けてきたので、ミスをして逃げたことはありません。批判は受けますし、それは自分が悪いので甘んじて受けるということです。だから次にやらないように注意するのだと思います。

義母はどういう風に教わって生きてきたのでしょうか?これは病気に関係なく、育った環境で覚えた生活する術なんだと思います。ミスしてもバレなければ問題ない。こういう考えなのだろうか?いや、そんな人いないよなと。病気の影響でこうなってしまったと願いたいです。私の義母に対する信用が一気に落ちました。

糖尿病の食事コントロールについて

ここ最近、義母はよく頑張っていると思います。とくに健康面の管理は自分でできる範囲でコツコツと体を動かすことを忘れていないようです。

そのおかげか、座位からの立ち上がりなどがちょっと前と比べると別人のような感じです。すくっと立つことができます。

食事も、私が定期的にチェックしていますが最近ひどすぎる食べ方は無くなってきました。例えばパスタに大量のケチャップを乗せて食べるとか、そういう度が過ぎる食べ方はなくなりました。以前なら無視して暴走していたものが最近ではピタッとなくなりました。注意した直後から実践しているようです。これも凄い進歩。

いまさらになりますが、糖尿病の方の食事って本当に管理が大変ですよね。血糖値って、上がらないようにコントロールしていくのは簡単なのですが、これを“厳密”に実践しようとすると「何が楽しくて食事しているの?」というようなことになります。糖質制限とは言っても、糖質は美味しい食べ物にはほとんど入っています。ギチギチの制限なんかかけたら、野菜と魚、肉しか食えん!みたいなことになってしまいます。これではつまらん!

QOL、クオリティオブライフというようです。文字通り生活の質。重要ですよね。どんなに長生きしたって、毎日が地獄のような窮屈な生活なら死んだほうがマシ。私ならそう思います。かといって暴飲暴食をしていると、モロに結果が出てしまう病気でもあるので、そのあたりのさじ加減ってとっても重要。義母のQOLを考えたとき、食べることがなによりも大好きということですので、食事を楽しくおいしくすること、これが彼女のQOLの最重要に位置付けされるのではないかと思います。

1日の糖質上限。諸説あるようですが、だいたい150g程度でしょうか。ご飯茶碗で100gの白飯が35g程度ですから、3食としてこれだけで105gですね。残り45gですが、義母の場合ここにおかず、デザート、味噌汁、副菜などを入れますので、正直言うと毎日若干のオーバーかな?と思っています。砂糖などは糖質0シュガーを代用したり、おかずなども糖質オーバーにならないような、義母専用メニューにしてなんとか対応していますが、それでもやっぱり150gを上限値とすれば無理!

まあまあ。そこは通院していますし、ある程度薬でコントロールしていけば良いのではないかな?と思っています。毎日ケーキを食べるわけでもないですし、ご飯を2膳とか食べるわけでもない。気を配りながら満足する食事をしていればそれで良しなのだろうなと。最近、強くそう思っています。

排便はあるけど毎回下痢という症状

義母は昔から便秘だそうです。高齢になってからは便秘も酷くなったそうで、聞けば出ない時は2週間近く出ないそうです。あくまでもこれは本人談なので割引してきいておくとして、私が認識している感じからすると定期的にトイレから便臭があるのは、1週間に一度くらいなのかな?とは思います。

というわけで、病院からは下剤を処方されています。

あまり飲み過ぎると頻回の下痢になるようなので、調整して今現在は1日寝る前に2錠になっています。ですがこれでも強過ぎるそうです。下痢が続いているようなので、2錠のところを1錠にしていましたが、これでもダメで1日置きに1錠にしていました。これで4日置きに1回の排便だそうです。でもやはり下痢。

排便イコール下痢らしいので、毎回、腹痛を伴って急にトイレへ行く状態らしいです。これでは困りますよね。落ち着いて外出もできない感じなのかな?と。実際、デイサービスでお漏らしをした際もこんな感じだったようなので、改善が必要なのだと思います。

私は便秘なんて全くなったことがないので、その辛さがわかりません。なので、親身になれるような問題でもないし。ただただ、自分は毎日快便で良かったな〜と思っています。

義母としては事実、私からすれば作り話

宅配便の業者さんがきました。運悪く誰も手が離せなかったので、宅配BOXに投函して帰っていきました。宅配業者さんが去る音が聞こえてしばらくして、玄関が開く音がしました。たぶん義母が開けたのだと理解しました。その後しばらくしてリビングに母がきました。

「今、運送会社の人がポストに何か入れていったよ」

「そうね。玄関わきの宅配ボックスだよね?」

「そう。なんか右往左往してたわよ」

「いや、してないよ。宅配ボックスに入れていっただけなんだよ」

「話かけたら、留守だと思ってどこに入れたら良いか迷っていたって言ってた」

「話?・・・していないよね?誰も玄関開けて対応していなかったのは知ってるんだけど。お義母さんも出ていないでしょ?業者さんが居なくなってから出たんじゃないのかな?」

「なんか・・・わかんない」

この話、事実は応答がなかったので宅配ボックスに入れたというところまでです。宅配業者さんは右往左往していないし、迷わず宅配ボックスに入れていきました。そして、業者さんが既にいなくなってから母が玄関を開けたので、既に誰も居なかったはず。

この程度の話なら誰も困りませんし、誰の迷惑にもならないのでまあまあ・・・と言う話です。だけどこれが原因で今までいろんな出来事が一大事に発展してきた経緯があります。いままでずっと義母のことを見てきましたが、彼女は事実に自分の想像、というか妄想?を付け加えることが好きなようです。これは大変困りものなのですが、どうすることもできません。やめてと言ったところで、本人にとってはこれが事実と思い込んで話をしているので、作り話をしている感覚がないからです。

難しい問題です。

要介護2になりました

約ひと月前に行った認定の結果、介護度が今よりひとつ上がって要介護2になりました。

サービスの利用の幅が広がることは喜ばしいことです。実際のところ、今の義母の介護負担に照らし合わせると週2のデイサービスと週1の入浴サービスで十分なのですが、今後義母の状態が悪化しないとは言い難いですし、それが突然やってくる可能性も十分あります。もしもの時の保険としても少しでも使える単位を確保しておくのは重要なことだと思います。

3回目の介護認定調査を受けました

前回から、一年ぶりでしょうか。肌感覚ではありますが、二度目の入院後、義母の介護にかかる負担はグッと増えた気がします。身体面については通院や服薬の管理を徹底していますので、非常に良好な状態をキープすることができています。

問題なのは精神面。これは横ばいと言ったところかなと。日によって調子の良いときとそうではない時があります。このギャップが大きいと思います。普通の人でもそうですから、疾患がある義母はなおのことこれが強く出てくるのかもしれませんね。

調査員さんが来訪しました。

「身体的な介護で以前から変わった点はありますか?」

「お漏らしが増えました。だいたい1ヶ月間隔でやっていると思います。現在は糖尿病、リュウマチ、精神科に定期通院しています。服薬はそれらのものを行っています」

「回数はどの程度ですか?」

「月平均で3から4回です。突発的な通院を含めるともう少し多いと思います」

「具体的には?」

「血尿が出たとか、服薬による副作用を疑われるものとかです」

「他にはありますか?」

「全体的に体の可動域が狭くなっているためか、入浴や着替えなどに困難を生じる場面が増えました。入浴サービスなどを利用して対処しています」

「着替えはひとりでできないレベルですか?」

「基本的にひとりでやらせています。ただ時間がかかることと、調子が悪い時にはサポートが必要になります」

「他に生活する上での困りごとはありますか?この項目に当てはまるものをお教えください」

「物忘れ、日時や季節感の認識低下、作話、妄想、衝動的行動でパニックを起こすことあたりでしょうか」

「具体的にひとつづつ伺えますか?」

とこんな感じで進みました。ひととおり聞き取り調査を終えると、義母本人に聞き取りです。

「お名前と生年月日をお教えください」

「たまよです」

「今日の日付をお教えください」

「〇〇です」

「今の季節はなんですか?」

「なんでしょうか?ちょっとわからない・・・」

「今、飲んでいるお薬を教えてください」

「糖尿病、それから・・・帯状疱疹です」

このあと、体の動きなどをチェックして終了。帯状疱疹は飲んでいないので訂正しました。

先日、右臀部に床ずれが出来ていました。それが痛かったようでワセリンを塗っていました。本人はそれを帯状疱疹と言っていました。帯状疱疹ではないよと何度も教えましたが、毎回わかったと言っては次の時にまた帯状疱疹と訴えることが何度かありました。ということで母の中ではワセリンを塗っていたものを帯状疱疹の薬を塗っていると理解していたのだと思います。

認定調査については、前回日記に書いたので、こちらも読んで頂ければ幸いです。本当に機械的に進みますので、慣れてしまえば聞かれるポイントを用意しておくことができます。介護する方は日記をつけていると調査員さんに正確な現状を伝えることができるのでオススメしておきます。

おむつはNGで、紙パンツはOK

2日連続でお漏らしをした義母。お漏らしは生理現象の延長なので、自分ではどうすることもできない場面もあるでしょうし、止められないこともあるでしょう。なので、これを注意しろとか止めろと言っても意味がありません。対処しかないですね。

紙おむつ。これをお漏らしがなくなるまでのしばらく間、毎日着けてもらうことにしました。

「お義母さん、お漏らしが続いているから、気持ち的に嫌なことはわかるけど、紙おむつをつけてくれない?」

「おむつね・・・なんか嫌だんだよね」

「ショックだよね」

「そうなの。私、なんでこんなになっちゃったんだろうって、凄くガッカリしていたの」

わかります。このショック。私が当事者だったら、屈辱的なお願いでしょうから。オムツ履けなんて言われて動揺しないわけないです。ですが、気持ち云々よりも事実としては履くべきタイミングですからね。ふと、デイサービスの方がおむつのことを「トレーニングパンツ」と呼ぶことを思い出しました。はじめ、なぜこんな特殊な呼び方をするのかな?と思っていたのですが、理由はここにあったのですね。勉強しました。

「お義母さん、紙パンツだからさ。パンツが紙になっただけね。オムツじゃないから」

「そうだね。迷惑かけてられないもんね。履くから」

「お漏らしがなくなったら、また普通のパンツに戻しましょう」

「わかった。ありがとうね気を使ってくれて」

義母は、余計な一言がとても多くて、ガンガン人を不愉快にさせる言葉を悪気なく使う人なのですが、一点だけ尊敬できるところとして、人に何かやってもらったときは、必ず感謝の言葉でお礼を言うところです。これ、なかなかできる人居ないと思います。人に感謝の気持ちを素直に述べられるということは、素晴らしいこと。

毎回ですけど、この言葉を聞くとちょっとだけホッとします。いつもこう素直だと良いのですけどね。

2日連続のお漏らし。そして急遽内科受診

朝起きて廊下に出ましたが、今日は便臭はしません。今日は大丈夫だとホッとしました。

月曜の朝なので、家族が各々朝の支度をしはじめます。妻が出勤のために玄関のドアを開けようとしたら途中で何かにひっかかりました。「なに?」押してもなかなか開かず。思い切り押してみました。

扉の向こうで、義母がうつぶせの状態でまた倒れていました。恐らく眠っていたと思います。そして臭い!またお漏らしでした。

幸いなことに前日の件があったから今日は紙パンツを履かせていたので被害は最小限だったし臭いもほぼしなかったようです。だから気がつかなかったのですね。

とはいえ、紙パンツに吸収しきれなかった分のお漏らしは床にうっすらと漏れていたので、忙しい朝の時間だったが急遽処理作業を開始。ここから壮絶でした。なぜなら妻は出勤時間だったので。車通勤なので、なんとか帳尻は合わせられそうですが、それでもイライラしっぱなしでした。

「ったく、毎朝なにやってくれてんの?」

「まあまあ、そこまで言わなくても・・・」

やってしまったものは仕方ないので、私は怒る気は全くありませんが、妻はというと物凄い剣幕で義母を罵りながら処理をしていた。無理もない、実の親だからこそこういう醜態を見て妻自身もショックを受けていたのでしょう。妻と協力して義母を起こすことに

「立てる?」

「力入らないの。立てない・・・」

「せーの」

「あ〜痛たた」

「俺、抑えてないよ。お義母さん自分で立ってるよね?」

「・・・」

「え?(笑)」

手足に力が入らないと昨日から訴えているので、念のためかかりつけの病院へ相談。診察していただくことになりました。ちなみに。力が入らないと言うわりに、普通に歩けるし、ご飯も食べるし身の回りの一通りのことは普通にできます。

それってどういうこと?と思いますが、本人いわく「力が入らない」と言うので。

病院に着いた直後に、ちょっと吹き出しそうになる出来事がありました。行く前に事前に電話連絡を入れていました。廊下で倒れていたと。足腰に力が入らないと訴えていると。

「あれ?歩いてこれたんだ〜?」

「歩けるけど、力が入らないんです・・・」

「ん?どういうことかな〜?」

「痛いんです、足が」

「車椅子貸しますか?ふらついているので」

「結構です。歩けるので」

「力が入らないけど、歩けるってどういうことなのかな?と・・・ねえ、息子さん(笑)」

「(笑)本人がそう申しておりますので・・・私もなに言ってるのか、さっぱり理解できないんですけど(笑)」

内科を受診、脳CT、血液、尿検査、心電図検査。ひととおりの検査をしていただきました。その結果特に異常はなし!血糖値300と血圧上180を除けばです。看護師さんと義母の会話です。

「力、入りませんか?」

「入らないです・・・」

「今は普通に歩いて、手も握れるし腕も上がりますけど・・・」

「突然力が入らなくなるんです・・・」

「そうですか・・・」

先生は脳梗塞を疑っていたようですが、CTの結果脳も綺麗でした。萎縮と言って正しいのか否かはわかりませんが、脳の機能も5年前の検査画像とほぼ変わらなかったそうです。というか今回はじめて知りましたが、5年前に脳CTを受けたということは、その時も何かあったのだろうかと?

診断の結果、特に問題なし。原因不明の体調不良でした。

穿った見方をすれば、もしかしてお漏らしした行為が病気のせいじゃなく、自分の排泄失敗だったとしたら恥ずかしい。それを隠すために何もせずにお漏らしして放置、そして病気が原因だよアピールをしているだけなのかな?ということもあるのかなと思いました。まあ、本人しか真相はわかりませんけど。

皮下出血と血尿の症状で急遽受診

昨日夕飯の時、義母の顔をみてみると左目が真っ赤に充血していました。白目がほぼ真っ赤で結構ひどい見た目になっていたのです。

「左目、どうしたの?」

「これ、今日の朝起きたらなってたの」

「なんだろうね?。擦ったとかは?痒くない?」

「どっちもないね」

「他に体調悪くない?」

「なんとなく力はいらない気はするけど、そんなに変わりはないかな」

「ん〜困ったね。2、3日様子見して変わらないようなら眼科かな?もしくは薬の影響かもしれないから、糖尿内科かも」

「そうだわね。ごめんね心配させて」

私、普段は頭の中で義母に対しての悪態ばかりついておりますが、なぜか義母の体調不良や異変については、そういう感情なしで普通に心配できます。なんとなくですが、私が管理しておきながら、義母の体調不良を見抜けなかったとなれば、寝覚めが悪いだろうなと思ってしまうのです。

そして今日の朝。朝食時に義母の顔をみるとやはり目は真っ赤でした。血の止まりは悪いから、普通の人より治りは悪いだろうと。そんな程度で考えていた矢先義母から声がかかりました。

「どく君あのね、今朝おしっこしたら、真っ赤だったんだよね。」

「え〜?血尿かぁ。これは間違いなく糖尿内科だね」

「びっくりしたんだよね」

「それはそうだよ。誰でも心配だよ。今日、病院行く手配するから出かける準備してちょっと待っててね」

それから、かかりつけの病院へ電話をしました。担当医がいないので、たらい回しにあいました。

  1. 大学病院分院の糖尿内科(泌尿器科に行ってみてほしいので、本院の泌尿器科へ問合せてくれと)
  2. 大学病院本院の泌尿器科(泌尿器科は初診になってしまうので、まずは町医者へ行って紹介状を持ってこい!との旨をオブラートに包まれて伝えられる)
  3. 町医者の泌尿器科で受診。エコー診断の結果は腫れなど気になる点はないとのこと。糖尿内科など、多数の投薬を行っているので、まずはかかりつけの内科を受診したほうが良いと言われる。恐らく血がサラサラになる薬の何かが影響していると見るのが妥当だからと。診断書のような手紙を渡されて帰宅
  4. 大学病院分院の糖尿内科へ再度連絡(本院から町の泌尿器科へ行けと言われ、今度はまた分院の内科へ行けと言われている。たらい回し状態ですね!と若干嫌味を看護師に伝えた)
  5. 折り返しの電話で、糖尿内科の担当医不在だと伝えられる。本院ではみてくれないのか?と再度聞かれた。もう一度電話しろと言うので、無駄だと思いながら応諾。
  6. 本院の循環器科に電話。担当医と相談するから待てと言われ、待った結果帰ってきた回答は「今は分院の内科で管轄されている患者さんなので、分院に全部のデータなども送っている。この件だけをこちらで観るというよりも、分院でなんとかするべき問題なので、分院で受診を渋るようなら、本院の担当医から直接連絡差し上げると伝えてくれ」と言われた。早い話「お前、分院の分際で本院に丸投げするなよ。そっちで面倒みるのがスジだろ?俺を誰だと思ってるんだ?ごちゃごちゃ言わないで分院で受診させろ」ということだと思いました。医者って大変ね。
  7. 分院の内科に再度連絡。ざっくりと「本院の担当医さんが、分院で観るべきだろ!とお怒りのようですぜ、ダンナ」ということを分院看護師さんに伝えました。すると、別の内科医が夕方近くなら観れるので来てくださいとのことでようやく落ち着きました。

・・・なら最初からその判断しろや〜!と思いました。だいたい想像がついていましたが、何も担当医じゃなくても診れるわけで。内科で外科手術をやれと言ってるわけでもないんだから。看護師さんも板挟みで大変そうでした。気の毒になってしまいました。

電話を切った瞬間に思わず笑ってしまいました。ほんとに無駄な時間を過ごすと怒りを通り越して呆れて笑ってしまいますね。

ということで、夕方内科へ。とても良い先生でした。説明が明瞭すぎてよく理解できました。簡単に言うと、薬をちょっと止めてみてと。尿から糖を排出する薬を飲んでいるので、尿路感染を起こしやすくなっていて、そこからちょっと出血したのが止まらなくなって血尿になったのだろうと。真っ赤に見えるけど、実はわずかの量が少しずつ出てこの色になるので、大量出血とかではないから心配しないでねと。ついでに薬の効きを弱めるために納豆を3日ほど食べても良いよと。今日予約を入れて、3日後に糖尿内科で指示を受けてねと。以上が診察でした。

義母にこの話を伝えました。ほぼ筆談で。それまでずっと心配な顔をして、いよいよ死ぬのではないか?という悲壮感さえ漂っていたのですが、話を終えたあとで一転。ニコニコの顔になりました。

「今日1日、本当に迷惑かけました。ありがとね」

「いやいや、放っておけないから動いたまでだよ(気持ち的には本当に1日潰れたから大変だったけど)」

ということで一件落着でした。お疲れさまでした。

単独通院が拒否された理由を探ってみました

前回、拒否された単独通院。理由はなんだろう?と思いまして調べてみることにしました。確かに重度の難聴ではあるけれど、ひとりで歩けるし、どこに行ってと言われればその程度はできるはず。

というわけで、付き添いはするけど、後ろから見守る程度にして極力手を貸さないようにしながら義母の行動チェックをしました。

病院につきました。早速玄関で止められています。マスクを忘れて入場拒否されていました。慌てて私が準備していたマスクを渡す。今朝マスク忘れないようにって声かけたのに。

次に診察受付を専用端末で行います。

後ろで見ていたら、母の後ろにどんどん順番待ちの列ができてきました。流石に迷惑だなと思いヘルプに入りました。思考停止していた場面は、ボタンを押して決定していなかったため。以前はこの同じ受付端末を使えていたのに、操作を忘れてしまっていたようでした。

次は血液検査室への受診ファイル提出。これは問題なくクリア。血液検査の呼び出し。これもなんとか聞こえてクリア。次に尿検査のカップを渡されて、検査専用のトイレへ向かう。あれ?どこに行くのかな?ずっと後を追っていくと、全く別のトイレにカップを持って入ろうとしています。

「ちょっと。そこ違うよ」

「え?ここじゃないの?前はここでやったよ」

「いやいや、前はここじゃないでしょ?」

「いや、前はここでやって、カップを出すところがなかったので、出てきて看護師さんに手伝ってもらったよ」

「それは間違ってたってことでしょ。尿検査のトイレは今きた廊下の逆の方向なんだよ」

「そうだったかしら?」

相変わらず無駄なやりとり。そこで意地張って主張したからなんだって言うんだ?「そうだったかしら?」で良いと思うのですけどね。ちなみに以前は尿検査トイレの場所はひとりで行けていました。これも忘れてしまったようです。

尿検査が終わって無事クリア。と思ったらここで問題発生。持ってきたバッグが無いと。私の記憶だと、確か尿検査前は持っていたのを見ていた。なので、血液検査室かなと。落としものを聞いたら届いていました。

次に内科の診察にファイルを出しにいきます。しかしここでもミス。新患受付にファイルを出してしまった。この病院は大病院なので新患は原則紹介優先のため、受付にはスタッフさんが常駐していません。呼び出しベルを押さないと受付しないタイプの受付です。義母はここへファイルを出して、長椅子で待とうとしていました。ここでもヘルプ。私は再診察の受付へと出し直しをしました。

正直、ここまでで十分お腹いっぱいです。ひとりで通えない理由は全てわかったも同然でした。それにしても、二度目の入院後、判断能力がガクッと落ちたなと感じてしまいました。物忘れというか、そういうレベルとはまた違うタイプのものです。表現できないけど、義母の行動には常に「え?なんでそうなるの?」という疑問符がつくことばかり。

ここからどういう風に悪化していくのだろうか?と考えると先行き真っ暗な気持ちになりました。

また聴こえてきた声について

妻が自宅で仕事の準備をしていた時です。普段ほとんど会話をしない妻と義母ですが、珍しく話し声が聞こえてきました。私は洗面所にいたので内容はほとんど理解できませんでしたが、ひとつだけ聞こえたものがあって、それが「ちゃん子」でした。

その後しばらくして、妻から切り出されました

「お母さん、また聴こえ始まったかもしれない・・・」

「やっぱり。さっき、ちゃん子の名前が聴こえてきたけど・・・」

「そうそう。なんか金よこせ!とか泣いてきたからとか?その権利があるとか?訳がわからない話してたみたい」

その話は一旦そこで終了しました。実は、義母のこの手の話を掘り下げていくと妻のストレスが溜まっていくとのことで、夫婦関係に亀裂がはしる元でもあるので、ここ最近のアンタッチャブルなネタになっておりました。

さて。しばらくしてから義母にこの話の中身を確認することにしました。

「お義母さん。もしかして聴こえはじまったの?」

「そう。一昨日くらいかな〜。11/29日?朝方にちゃん子とアミダがまたここら辺に来てね。ちゃん子が泣いてたの。騙されてるんだよ」

「そうなんだ〜」

「私、ちゃん子に面倒を見てもらうから、財産譲って譲ってとお願いされたのね。私は最後までみてくれるならと財産放棄したのね。財産は元に戻して、私が半分もらって、ちゃん子と妻とで残りの半分を分けてもらおうかなと思う。でもそうなると裁判になるでしょ?」

「・・・」

「お義母さん、財産放棄したって言うけど、それ言い出したのお義母さんだったよね?」

「違うよ。わかめ君に騙されたのね。依頼人に頼んだのもわかめ君とちゃん子なのね。アミダもそうなの・・・」

「・・・」

ここから先もずっと続きましたが、意味不明過ぎて頭が混乱してくるので止めます。

義母はまず、こういう風になると考えが混乱するようで、今の自分の立ち位置をすべて忘れてしまいます。

  • ひとりでは食事の用意から管理もできないこと
  • スケジュール管理もできないこと
  • 通院、薬の管理もできないこと
  • 財産管理もできないこと
  • 衛生管理もできないこと
  • 難聴で電話、会話でのコミュニケーションができないこと
  • 排泄に関して、重大な懸念があること(お漏らししたまま倒れていたりする)
  • 入浴について懸念がある(溺れてしまったこと)
  • 生命に関わるようなことでも忘れてしまってやること(一度お風呂で溺れてから、自分で勝手にお湯を張って、知らない間に入っていたなど・・・)

という感じです。担当の医師からも重ね重ね「ひとり暮らしではないですよね?」と念押しをされるほど、誰がどうみてもひとりで生活は無理な状況です。仮にひとり暮らしをさせられても、毎日必ず訪問して、そちらで面倒をみることになるのが目に見えているのが実情。同居よりさらに大変になりますし、見えない時間に危険が増すという最悪のパターンしか思い浮かびません。

こういうことを全てなかったことにしての発言なのです。

もはや慣れっこになったので、義母が今抱える心の闇だと思って、淡々と聞いていくのです。ひとの心ってどうなっているのかさっぱりわかりませんけど、ここまで支離滅裂な感情ってどれほどのストレスを受けたらここまで壊れたのだろうか?と感じてしまいます。

この幻聴、続かなければいいなぁ・・・そう思ってしまいました。

義母の珍回答集

義母は難聴と精神疾患の影響からか、とにかく会話が成立しません。交わらない平行線のような会話になることがとても多いです。

噛み合わないとなると当然、面白い発言もたくさん出てきます。そんなものを集めてみました。

数じゃないから

「たまよ(義母)さん、おいくつですか?」

「どれがですか?」

これは看護師さんからの問診で出た珍回答です。いまだに謎です。いつも普通に年齢を答えていますがこの時なぜ年齢ではなく、看護師さんの手元をずっとみていたのか、本当に不思議です。我々には見えない何かをみていたのでしょうか?私は隣で吹き出しそうになって堪えていました。「誰も数のこと聞いてないって!」

そんなこと聞いてない!

「たまよさん、お体の調子はどうですか?」

「なんかまた最近聞こえてくるんです・・・」

「そんなこと聞いてない!」

これはリウマチ内科の老先生から激怒された時の話です。突然先生がブチギレたので、私も何が沸点だったか最初わかりませんでした。義母が体のこと聞かれたことについて幻聴のことを答えたのはわかりますが、そこまでキレなくても。義母はリウマチ内科に来てるのがわかっているのに、この時に限ってなんで精神科の話を始めました。いつもはこんなことないのに。

ハークされてる。

義母が入院中に書いた手紙を読んでいた時のことです。

アミダは、私の今いる場所をハークしている。なんでそんなことわかるんだと聞いたら、足の裏に盗聴器を5本埋め込んだんだって言ってた。お前の居場所はすべてハークしてるからと。アミダが怖い。いつも話しかけてくる。

こんな手紙でした。ハーク=把握というのはわかる話ですが、気になったのが、カタカナだったところ。このパターンの間違いですと、漢字がわからないというものではなく、はあくという言葉を知らなかったということなんだなと。義母の中ではハークなんです。

ゴーボーだぁ。ゴーボーだぁ。

以前書いた日記に書きました。ゴーボーだぁ。言い方もセットでこの言葉のパワーが増すと思いますが、インパクトは大でした。なんか、わかるんだけどどっちなの?って漢字でモヤモヤする言葉ですよね。横暴だ〜か、傲慢だ〜なんだろうけど。

捨てるものは何もないよ

「お義母さん、何か捨てるものない?」

「何もないなぁ」

「いや、あるでしょ?出して」

「何もないよ。私、捨てるものは持ってない」

「何も?じゃあ要らないものどこに捨てたの?使ったティッシュとか」

「なんだろう?捨てないね。私、捨てるものないの」

「違う違う、明日ゴミの日だよ」

「あ〜ゴミね。あるよ」

膝から崩れるということを聞きますが、これ初めてわかりました。あまりにもバカ過ぎるやりとりだったので。何のことを勘違いして、捨てないって意地になってたのだろうかと、不思議に感じたやりとりでした。

お義母さん、ご飯ね

「お義母さん、ご飯だよ」

「え?5番?」

嘘みたいな話ですが、義母は普通にこういうのあります。あり過ぎるので記憶もしてません。難聴なのでわからなくもないですが、夕方、ご飯の時間、私が呼びに言っているということをトータルで判断して、ごはんだな!と思わず、なんの脈略もない5番と解釈する義母。これ・・・判断の能力云々で済む話なのでしょうか?もっと何か病気が影響しているのでしょうか?