退院早々の通院ラッシュで心が疲弊

めちゃくちゃ忙しいです。付き添いが完全に仕事の一部と化しています。私は在宅ワーカーのフリーランスで時間の都合は自分で好きなように設定できるので、それだけが救い。時間拘束のある仕事だったら、即仕事を辞めていたと思います。一度や二度、付き添いしただけではわからないのがこの通院付き添い。うちの義母の場合通院だけでもやることがこれだけあります

  • 前日の声かけと出発時間のメモ書き(忘れていることが多いから)
  • 当日の指示のメモ書き(尿検査だから直前に出し切っていかないようにとか。そこまで細かく)
  • マスクや義母が持っていくもののチェック。服装なども季節感がわからないので、へんてこな格好の時は指導。
  • 出発した後の義母の部屋チェック(テレビやこたつ、電気がつけっぱなしなどザラにあります)
  • 病院で受付・受診のルート案内(義母は当日、何科に行くかすら忘れることがあります)
  • 間違いのチェック(尿検査に行くのに、眼科へ行ったりするから)
  • 看護師さんとやりとり(難聴のため、ひとりでは何もできませんし、時間がかかりすぎて間違えるので、完全にこちらでやりとりします)
  • 受診と先生とのやりとり
  • 会計・薬局への手配(アプリで事前受付して、義母に薬だけを取りに行かせてます。脳トレと運動の一環)
  • 当日の検査結果と、それについての義母へのレクチャー。これの時間がかかる。血圧が高い場合は食事・運動などの指導、血糖値が高い場合は生活の聞き取りと運動や食事方法、服薬の徹底などの指示。
  • 義母の家計簿つけと、次回受診のスケジュールセット。それを義母への伝達まで

以上です。付き添いが必要な人の通院は、だいたいこんな感じになるのだろうな?と思っています。たまに病院で遭遇する、親子だろうなと思われる患者さんとその付き添いの方。会話が聞こえてきたりします。

「次、私の番じゃないのかしら?」

「そんなの、呼ばれないとわからない!黙って待ってて」

「何時間待たせるんだろう・・・」

「仕方ないでしょ?先に患者さんいるんだから。順番だって言ってんじゃん・・・(ったく!みたいな舌打ちが聞こえたような)」

「はぁ〜あ。疲れた」

「こっちもさ・・・まあいいや。とにかくおとなしく待ってて」

母と娘でしょうか。言葉遣いに遠慮がないので、嫁姑ではないはず。妻にこういうことを話すと「何聞き耳立ててるの?」って言われますが、いやいや!あれだけ大きな声で隣でしゃべってれば、聞きたくなくても聞こえるんだって!わかってないなぁ・・・。

最後に娘さんが言った「こっちもさ・・・」で止めた言葉。ヒートアップして大きな声になっていたのを我に帰って遠慮したみたいでした。その次の言葉を私が代弁します。

「こっちもさ、あんたがひとりで通えないおかげで、来たくもない病院にきて一緒に待たされているんだから。あんたが疲れた以上にこっちが疲れてんだよ!」的なことだったのでしょう。

疲れているのは私だけではないとわかって、ホッとする瞬間です。怒り狂っている付き添いの人をみていると、自分のかわりに言ってくれてると感じて、なんとなくストレス発散になるんです。不思議です。

義母が退院してきました

義母が退院してきました。また落ち着かない同居生活が再開します。まあでもだいたい慣れてきたから前回ほどの苦は感じません。避難するためのサブリビングも設けたので、こちらがシンドイときには遠慮なく逃げることもできます。長丁場の介護には介護する側の心のケアも必要だと思います。自分たちの健康は自分たちで守らないと、共倒れだけは避けなければなりません。

それにしても、義母が退院してくると考えただけで、あの顔、笑顔や歩く姿、おどおどした様子などがいちいち目に浮かびました。たぶん心の底から拒否しているのだろうなと思います。これを毎日隠しながら生活していくので、またストレスフルな生活になる覚悟を決めました。

ベッドの空き確認の日と、そのまま2回目の入院へ

今日は先週通院した際、病院側から一度電話をかけてベッドの空き状況を確認してくださいと言われていた日です。

朝電話をかけると、やはり空きが発生していたようで、今日来れますか?とのことだった。今日?・・・いやいや、バタバタして大変だけどもちろん行きますよ!OKです。

「今日を逃すとまた次をまたなくてはなりませんので、入院されますか?」

「します!」

「では準備をしてきてください。午後から受付にしておきますね」

「お願いします」

「今回はまた長期入院になるかもしれないね。様子が落ち着かないみたいだから」

「そうでしょうね」

「ではまた午後に」

急いで入院の手続きセットをもらって帰宅。

義母に入院のことを告げると

「また入院するの?嫌だわ〜」

「でも家に居てもアミダが毎日追いかけてくるよ」

「それが怖いのよね〜」

「病院では、アミダも入れないようにしてくれるから安心だと思うよ。良い治療も受けられるし。早く治したいなら入院して頑張ってきた方が良いと思う」

「そうよね。わかった」

自分が悪徳詐欺師になったような気分です。ちょっとだけ騙している気もします。でも義母にとっても我々にとっても双方WinWinなので誰も困らない。ということで選択肢としてはベストなはずです。ならば詐欺師でも結構なのかなと思いました。

午後から急いで入院。帰りの車でひとりホッとしながら帰宅。しばらくの間ゆっくりとストレスレスな生活ができると思うと、言いようもなく嬉しかった。

義母の退院と在宅介護のスタート

これから四六時中顔をあわせた生活が始まるのかと思うと気が重くて仕方なかったです。自分たち家族で建てた家なのに、半分自分たちのものではなくなる気分でした。母は笑顔で帰宅。幻聴はもうなくなったとの本人談。本人が言うならそうなのでしょう。この系統の病気の厄介なところは、一見ごくフツーな人に見えて、中身はイッちゃってるというところでしょうか。イッちゃってるは失礼な表現かもしれないですが、義母をみている限り、この表現しか思い浮かばないので、しばらく使うと思います。

入院生活は辛かったとのこと。周りも同じような症状の人ばかりで、母いわく同室のみんなが、常識では考えられない話ばかりしていて頭がおかしくなりそうだったとのこと

「あなたもね」

私の心の声です。

薬が相当効いているためか、呂律がまわらないこと、表情も乏しいこと、問いかけへの反応が薄いこと、体の動きがあやしくひとりで歩くのが困難なことがわかった。

明日からの生活が介助で大変になること、そしてリハビリが必要なことを認識しました。

義母が入院することになりました

朝。義母が起きてきません。部屋を見にいくと、髪はボサボサ、下着姿のまま部屋の片隅でブツブツと何かを口ずさんでいました。

「お前が悪い〜。お前が悪い〜。〇〇〇〇〜1-2-3、〇〇〇〇〜1-2-3(〇〇は義母の実家の住所)」

呪文というか念仏というか、同じことを繰り返し何度も何度も小さな声で呟いています。
これ、めちゃくちゃ怖かったです。全盛期のほん怖のワンシーンのような怖さ。振り向いたら目が真っ白なんじゃないのか?と想像するほど、表現のしようがない不気味な後ろ姿でした。

これはマズいぞと。すぐにこのまま放置してはいけない状況だということは理解できましたので、病院が開くと同時に先日の精神科へ相談をしました。再度診察をするとのことだったので急遽病院へ向かうことに。

「ひどくなりましたか?」

「部屋の片隅で震えて呪文を唱えているような感じでした。こちらの問いかけにも反応が薄いです」

「(先生)大丈夫ですか?」

「(義母)・・・・・」

「入院しましょう。長くなると思いますので、早速準備をお願いします。それと入院後になりますが、精密検査を行うことになります」

結局、義母はこのまま入院することになりました。私は内心、入院できないとなったらどうしよう!と本気で考えていたので、義母の心配よりも先に、自分たちの不安が取り除かれたことに安堵していました。
もしも夜中に起きたときに、真っ暗な部屋からつぶやきが聞こえてきたら、恐ろしくて眠れませんから。

本当に入院できて良かった。