実家のお片付けで大忙し

さて、母の我が家への受け入れ体制は骨組みがなんとか決まったので、あとは肉付けしていくだけです。まずは1番時間が割かれると予想した実家の売却についての準備。家を空き家状態にしなければなりません。

余談です。我々はたまたま実家が同県内の同市内なので、自分たちで全てを行いました。しかし、これが他県に住んでいたり、それが遠方だったり、または仕事で忙しいなどと言う場合、業者さんにお願いして片付けを行うのだろうな〜と思いました。これ、なかなかの出費になると思います。実際に行った作業をもとに、こんなことをやったリストを以下載せてみますね。

  1. 使えるもの、使えないものの仕分け(使えないものはゴミ行き)
  2. 使えるもので自分たちが使うもの、使わないものの仕分け
  3. 使えるもので自分たちは使わないものを買取に出す
  4. ゴミの仕分け(収集か粗大か)
  5. 収集ゴミの分別作業
  6. 収集ゴミの搬出(自分たちで解体すれば出せるものなどは、解体作業)
  7. 粗大ゴミの搬出
  8. 物が無くなった時点で清掃
  9. 電気・ガス・水道の解約

こんな順序で作業を進めていきました。実際にやってみたところ、とにかくゴミが大量で、捨てるものしかありませんでした。1番厄介だったのは義母が直前まで生活していた時のキッチン周辺の食材。義母が越してきてから1週間以上過ぎての作業開始でしたので、異臭も少し漂うような状態でした。炊飯器に真っ黄色のご飯が入ってるし、冷蔵庫を開けたら真っ黒になった“なんか黒い食べ物”が、果実酒を漬け込むような瓶に4本も作り置きされていたし、冷凍庫に入っていたものの大半が年単位で賞味期限切れだったし・・・もうカオスでした。

もうひとつ面倒だったのが書類関係の整理。全部まとめて捨てるというわけにはいきません。管理が行き届いた方なら心配ないはずですが、義母の場合わかりやすく言うと土地の権利書がカードの利用明細などと同じ場所に保管しておくような感じでした。これでは危なくて捨てられません。ひとつひとつ確認しながら分別していきました。大量の書類の山なので、本当にこの作業がしんどかった。時間がかかる割に見た目の作業が全く進んでいるように見えないので、気持ちが凹んでいきました。

参考として、もしこの片付け作業を業者さんにお願いしたらどのくらいの費用なのかな?と思って、ざっくりとした見積を電話でお願いしました。料金はピンキリでしたが、安くて20万円、高いと40万円程度というものでした。しかもこれに買取というものが含まれていないと言われ、全てを持っていく料金ですという感じの業者さんもあったので、それは勿体ないよな〜と思いました。でも、時間と手間を考えたら、こういう業者さんに依頼する方は多いのではないかと思います。片付け作業は、相当な人数がいなければ1日程度ではとても終わりませんからね。遠方から数日単位で通ってと考えた場合、交通費などを含めれば逆に2,30万でも全然安いような気もしますね。

収集ゴミは、ひたすら指定日にゴミステーションに出すだけなので特に問題なし。ただ一度だけ近隣の方に「大量に出していますけど、どちらの方ですか?」と聞かれたことがあります。あ!・・・もしかして私、不審に思われてる?と察知し、事情を説明したところ、噂が広まっていたことに気づいた。みたいなこともありました。田舎って見知らぬ顔が目立つっていうことに改めて気付かされました。

粗大ゴミについては、収集ゴミが終わったあたりで出すことになりました。とにかく収集ゴミで廊下や部屋が天井まで山積みのような状態でしたので、物理的に粗大ゴミを出すことができなかったからです。トラックを借りて行いました。ソファーや家具など大量にあったので、処分費用だけでそこそこかかりました。

費用もそれなりにかかりましたが、それ以上に買取の貢献があって、結果的にはトータル大幅にプラスで終わることができました。買取してもらえたものは以下のとおり

  • エアコン(室内・室外機ともに外す作業まで行ってもらえます)
  • テレビ
  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 自家発電機
  • PC
  • 炊事家電
  • ガス給湯器(ガスを閉栓した状態だったので、外して持っていってくれました)
  • 小型家電一式
  • 瀬戸物
  • 農機具
  • 金属(小型から大型までほぼなんでも)
  • バッテリー・タイヤ

こんな感じでした。持って行ってもらえなかった率が高かったのが、ソファー、タンスなどの木製製品。もしかしたら有名メーカーで、かつ程度良好であれば買取可能かもしれませんけどね。実家のものは、無メーカー、程度最悪だったので完全スルーされました。意外だったのが、ガス給湯器。しっかり買取していただきました。意外と高値だったのが発電機。他はほぼ買い叩かれましたけど、リサイクル処分費用などを考えれば、値段がついただけありがたいと思います。それと、意外と困っている方多いはずですが、金属製品の大物。これ全部持って行ってもらえます。しかも喜んで。おそらく中古で処分するか、金属買取に回して稼げるのでしょう。そういう特殊なマーケットは素人にはわからないですからね。

バッテリーとタイヤはゴリ押しでお願いしました。本来は持っていかないと言われましたが、金属を大量に出したおかげでしょうか?快く無料で引き取っていただきました。どこでどうやって処分するのでしょうか?素人は知らなくていいことでしょうかね。

こんな感じで、実家の売却に向けた下準備は終了。

実家の売却に関わる大きな問題と解決策

義母の住んでいた実家なので、本来であれば義母の名義の土地を売り、売却益を義母の口座で管理すれば良いという単純な作業だけなのでしょう。しかし今回はそう簡単には行かないようです。なぜなら、義母の大失態があったから。詳細については、以前書いた日記で説明しています。

だからあれほどやめたらと忠告しておいたのに。だいたい、自分がまだ生きているのに、全部の権利を子供に託すなんて。子供と言ったって、もう立派な成人なんだし家族もある。考え方だって子供なりにあるだろうと想像できそうなもの。なぜ、自分の子供だから自分の言いなりになると思い込んだのだろうか?アホだなと。

結果、万が一のことが発生してしまい、我が子にまんまと裏切られた訳です。

本題に戻ります。売却にあたって大きな問題というのはまさにこの問題で、義母の介護や家督を一切放棄して、勝手に家出をしていったちゃん子夫婦に土地建物の名義があるということ。法律上、義母にこの実家を売る権利などありません。どうするか?ここがとんでもなく大問題なのでした

まず、我々とちゃん子夫婦の関係について、現状把握です

  1. ちゃん子夫婦とは連絡はとれる
  2. ちゃん子夫婦は、家督を継がないと決め、我が家にその一切を移譲すると言っている
  3. 実家と義母の面倒を今後もみる気はないので、全てを放棄する意思がある
  4. ちゃん子だけ、実家の権利が自分にあるので、許されるのなら自分の子供に残してあげたいと言っている

このような状態です。この時点で難航しそうなのは4の部分だけでした。そのため、このあたりの認識を再確認するべく、話し合いを行いました。

結論としては、2と3がある以上、4だけが守られるということはないと伝えました。ちゃん子自身も、そこは理解していたものの最終的に我が子の今後にという気持ちが少しだけ邪魔していたようです。

正直に言えば、どのツラ下げてそんな身勝手なこと言ってるの?という感じ。「実家を快く譲って頂いたので、お義兄さんたちに面倒をかけないように、実家と義母の面倒はしっかりこちらでみていきます。安心してください」と、義父の葬儀の後と、義父の実母の葬儀の時の2度、わかめ君からこんな話を聞かされたことを記憶しています。ちなみに、祖母の葬儀の際などは、既に義母が義父の遺産を使い果たしていたようで、金欠だったため我が家に葬儀代を貸してくれと頼まれた後でした(その際は貸さずに、香典として葬儀代の半額ほどを包みました)

そういう状況の人たちから、安心してとか、任せてなんて言われても・・・信用なんて全くできるわけないじゃん!と内心感じていました。

子供に残してあげたいと本気で思うなら、なぜ義母を捨てて自分勝手に放棄していった?なぜその時我々にひとことも相談しなかった?挙句、売れたら子供にお金をくださいと?義母の介護がこれからどれだけ続くのかわからないし、どういうレベルの介護になるのかわからないし、それにどのくらいの費用がかかっていくのかもわからない。そういう相手に全部丸投げしておいて、自分の子供にはお金を残したいだと?ジコチューもほどほどにしておけ!と思いました。

こうして、実家の売却についてはちゃん子夫婦の同意を得て、代理売買の契約をとるまでこぎつけたのでした。

ちなみに、この間の不動産業者との折衝の手間。実家の固定資産税の滞納分、公共料金の滞納分などはすべてこちらで立替を行いました。ありがとうございますのひとことも無かったな。なんで他人名義の固定資産税をこちらで立替なきゃならないのかな?と。ちゃん子夫婦もそう思わなかったのだろうか?売却したらそのお金で賄えということだろうか?

こんなにコケにされた気分になったのは久しぶりでした。

実家を整理する準備に入る

入院前、義母とは今後のある程度の方針と言いますか、身の振り方を話しあっていました。義母の中で決心していたことは、実家にはもう戻りたくないということ。正確に言うと実家の”周辺”に戻りたくないということのようでした。

我々も既に家は持っていますので、我々がそこに住むという考えはありません。他の選択肢としては、

  • 売却する
  • 賃貸にする
  • 駐車場など、投資にまわす

まず賃貸。築60年以上の古家で、接道も狭いのでお世辞にも好条件な物件ではありません。公共交通機関のアクセスもめちゃくちゃ悪い。かと言って、100坪を超えるそこそこ大きな土地なので、固定資産税など維持管理も含めるとそんなに安売りするような条件は出せないだろうなということ。自分たちが借りたいと思わないものは、他の人も借りないよなということでこれはすぐに候補から消えました。

次に投資物件として管理すること。これも少し考えましたけど、賃貸と同じ理由で、あまり良い立地条件ではないものに、例えばアパートなどを建てたとしても、どのくらいで回収できるのだろうか?ということ。部屋が埋まらなければプレッシャーになるだけですし。よってこれも候補から脱落。ということで消去法的に売却しかなくなりました。どうせなら早く売った方が無駄な維持管理もしなくて済みます。というわけで早速実家の売却に向けた整理に動くことになりました。

介護って、単純に人の面倒をみるだけではないところが手間がかかるところだと思います。介護する人が背負ってきた人生そのものを引き継ぐようなものだなと、この時少しだけ感じました。